Gimbleブックホルダー840円
通勤読書の新ソリューション。「ゆるい」系ブックホルダー
これは何ともヘンテコな商品です。ブックホルダーなんですが、何のことない、弾力性のあるプラスティックの棒を弓形に整形しただけのもの。どう使うの? 効果はあるの? そもそも、ちゃんと使えるの? と疑問がむらむらとわき起こってくるシロモノですね。両側のヒゲのような部分を左右のページにひっかけるのだろうとは見て取れますが、その状態にしてテーブルの上に置いたら、底面はとんがっている訳ですから、コマかやじろべえのように、左右どちらかにカックンと倒れてしまいます。ページだってしっかり水平に開くわけではなく、中途半端に開くだけだし……。
我々も、最初試しにサンプルとして購入したものを一瞥しただけで、ナンジャコレと思い、そこいらに放置しておきました。
実はThumbThing(サムシング)の取扱いを始めたことが契機になり、放置していたサンプルを再び取り出して、再検討を開始したのでした。ThumbThingは、そのページで説明しているように、主として通勤電車の中で片手で本を支えるためのアイデアです。片手はつり革につかまっていて、もういっぽうの手で開いた本を支える……。これってなかなか困難な作業です。その「困難性の認識」はどうも英国人も同じであるらしい。そしてそのソリューションのひとつがThumbThingであった、というわけです。アイデアは秀逸です。しかし、実際に試してみるとすぐわかるのですが、ThumbThingにはいささか欠点があります。これを使って本を片手で支えるには、けっこう握力が必要なんですね。自分自身の行動をあらためて観察し直してみると、片手につり革、もう片手で本、という場合、けっこう頻繁に本を持つ手を変えています。右手が疲れてくると左手に、という具合にです。わざわざ指から抜いてはめかえない限り、ThumbThingを使う場合、本を持つ手が固定されてしまいます。しかも、ページを開けておくために、親指をずっとページに押し付けていなければなりません。これが、けっこうチカラがいるんです。非力な人にはあまりおすすめできない……。
電車の中でくりかえしThumbThingの使用感を試している過程で、ふとこのGimble(ギンブル)ブックホルダーのことを思い出しました。ちなみにこれも英国製です。もしかしたら、Gimbleって同じ問題に対しての別ソリューションであるのではなかろうか、と。
あらためて試してみると、お、こりゃなかなかイイゾ。
Gimbleがページを開いた状態で保ってくれますから、いわば、本は「ページが開いた一枚の板」のような状態になる。これを片手で支えるわけです。その時、ページを開いておくための力は必要ありませんから、適当に持っているだけでOK。かなりラクなんです。もしかしたら、(特に非力な人にとっては)ThumbThingよりつり革読書には適しているかも。遅まきながら、この商品が秘めている実力にはじめて思い至りました。
これは「ゆるい」系のブックホルダーだったのです。
ページをしっかり開いたままにする道具は私どものラインナップでもFlipKlip(フリップクリップ)やBookGem(ブックジェム)などがあります。これらは「しっかり」系です。ページをがっちり押さえ込んでくれる。両側のページはほぼ水平に開き、しっかりとホールドします。その分、ページめくりはしにくいという欠点があります。しかし、開いた本を机の上などにおいておくことができます。
Gimbleではページは「く」の字状にしか開きませんし、机の上に置くと、パタンパタンとやじろべいのように左右に倒れてしまいます。机の上に置いて使うには少し問題があるように見えます。しかし、いったん「手で本を支えて読む」シーンではどうでしょうか。つまり、電車の中(座席でもつり革でも)や、カフェやソファで、片手で本を持って読む場合には、これがなかなかイイんです。
そして、いったんヒイキになってしまうと、机の上で使う時でも何とかなってしまいます。ページが水平に開かないのが何だって言うんだ(そんなに開いたら本に悪いじゃないか)! パコンパコン左右に倒れるのなんか気にするな(斜めになっても読めない訳じゃなし)! てな気分になります。好みは別れるところかもしれませんが、これ、ナカナカのもんだと思うんです。
Gimbleは大小2つがセットになっています。小(SIZE A)は文庫・新書サイズに、大(SIZE B)はB6、四六からA5サイズの本に使えます(ただし、A5のハードカバーはダメ。実用書などで薄めのA5なら大丈夫)。
●文庫サイズの本に装着したところ

小(SIZE A)は文庫〜新書サイズ程度の本に適合します。本来は英米のペーパーバックの「マスマーケットペーパーバック」サイズ(Aフォーマットとも言う。110mm x 178mm)を念頭に作られたものです。英米のペーパーバックの多くがそうであるためか、我が国の通常の文庫・新書では少々ぶかぶか。けっこう厚めのもののほうが、心地よく使えます。
●A5サイズに装着したところ

もともとは少し大きめのペーパーバック、つまり「トレードペーパーバック」サイズ(Bフォーマットとも。130mm x 198mm)にフィットするように作られています。我が国の本のサイズではB6判(128×182mm)、四六判(127×188mm)ならちょうどくらい。A5判(148×210mm)はちょっとキビしいですが、薄めでソフトカバーのもの(実用書や教科書)ならなんとかなります。
●机の上に置くと

堅い表紙のものだと、写真のように、左右どちらかに倒れてしまします。いささか読みにくいです。ソフトカバーですと、紙の弾力で「ふわっと置いた」ような感じになり、より読みやすくなります。いずれにしても、「片手で本を持って読む」シーンの方が、よりむいていると思います。
●やっぱり手にもって

Gimbleの本領発揮は、やはり、片手で本を支えている場合。ページを押さえている必要がなく、本を支えているだけでいいので、ずいぶんラクです。
●サイズと価格

大小2つがセットになっています。対象の本のサイズによって使い分けてください。ページをおさえるための「ヒゲ」のような部分は左右で大きさが違います。開いたページの左右で残っているページの多い方に大きい方の「ヒゲ」をセットしてください。つまり、半分程度まで読むと、くるっと180度回転させる、ってことです。ま、そんなに厳密に考えなくてもまったく問題はありません。なにしろ「ゆるい」系ですから。英国製。快読ショップYomupara直輸入。価格は現在のところ(ポンド安ですんで)840円(税込)とさせていただきます。


